キャッシング業界が抱える最大のテーマ・過払い金返還請求のはじまり

平成17年頃までの消費者金融業界におけるキャッシング平均金利は25%ほどであった。
平成17年7月19日、最高裁による取引履歴の開示義務を言い渡す判決・平成18年1月13日、事実上のみなし弁済を無効とする判決を期に、過払い金返還請求が一気に加速した。
それ以前にも同様の争いがあり、利息制限法上限利率を超えて支払った利息については、無効とする判決があったのも事実である。
しかし、取引履歴の開示義務がなかったことや、みなし弁済の有効性等から、貸金業者からすればさほど問題とはならなかった。

みなし弁済とは、17条書面(内閣府令で定めた契約条件を明らかにする書面の公布)・及び18条書面(受領した返済の領収書を交付)等の条件を全て満たした場合、債務者の任意による弁済となり、利息制限法を越える利率でも、出資法上限利率(29.20%)以内であれば有効な弁済とするものである。
ところが、みなし弁済成立の為の要件が、ただ領収書を渡せば良いけではなく、受け取りのサインを徴収し、その控えを保存しておかなければならず、ATMや銀行振込み・自動引き落としによる取引ではみなし弁済成立要件を満たすことはできず、事実上みなし弁済が成立することはほぼ不可能となったわけである。
さらに、貸金業法改正に伴い、2022年6月までに施行予定の第4条施行時には、みなし弁済の完全廃止が既に決まっている。
こうした流れから過払い金返還請求者は後を絶たなくなり、今や消費者金融業界の存続にまで関わる重大な問題を抱えることになったわけである。

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